
「最近、足の親指が急に腫れて激痛が…でも、薬を飲んだら治った」
そんなふうに痛風発作をやり過ごしていませんか?実はその痛み、「高尿酸血症」という病気のサインかもしれません。
痛風発作(一時的な痛み)は高尿酸血症の症状の一つにすぎず、実は体の中ではじわじわと臓器がダメージを受けている病気です。
今回は、痛風発作の背景にある高尿酸血症と、放置することで生じるリスクについて解説します。
痛風は”高尿酸血症”のサインです
尿酸とは?

尿酸は、プリン体という物質が体内で分解されたときに生じる老廃物です。プリン体はレバーや魚卵、ビールなどに多く含まれていますが、体内でも、体の細胞が生まれ変わる過程によって常につくられています。通常は腎臓から尿として排泄されますが、排泄が追いつかず血中に尿酸が蓄積すると「高尿酸血症」となります。
尿酸が高いとどうなる?
血液中の尿酸濃度が高い状態が続くと、尿酸は結晶となって関節内に沈着し、免疫反応を引き起こします。これが激しい痛みを伴う「痛風発作」です。
発作が治まっても安心できない理由
痛風発作は氷山の一角

痛風発作は“高尿酸血症”という病気が見せる、ごく一部の症状です。
薬で痛みを和らげることはできますが、尿酸値が高い状態を放置すると、再発を繰り返すだけでなく、全身の臓器にも悪影響を及ぼします。
発作のない時期こそ「治療のチャンス」
痛みがなくなると、つい治療を中断してしまう方も少なくありません。しかし実はこの「痛みがない期間」こそ、尿酸値をコントロールする最大のチャンスです。
高尿酸血症が引き起こす“隠れたリスク”
腎臓へのダメージ|知らぬまま進行する腎障害
尿酸の約7割は腎臓から排泄されます。
血中の尿酸濃度が高い状態が続くと、腎臓の尿細管に尿酸が沈着し、慢性的な炎症や組織障害を引き起こします。
これが進行すると「尿酸腎症」と呼ばれ、やがて慢性腎臓病(CKD)へと移行していきます。慢性腎臓病が進行すれば、体内の老廃物が排泄できなくなり、むくみや貧血、高血圧を引き起こし、最終的には「人工透析」が必要になる場合もあります。
痛風と透析、一見関係なさそうに見えるかもしれませんが、尿酸コントロールを怠ることで、QOL(生活の質)を大きく損なう結果につながります。実際、「ただの痛風発作だと思っていたのに、透析になってしまった」と後悔される方も少なくありません。
尿路結石・腎結石|再発性の激痛と腎機能への負担
尿中の尿酸が過剰に排泄されると、それが結晶化し「尿酸結石」ができます。これが尿路に詰まると、背中や脇腹に激痛を引き起こす「尿路結石」となります。結石は再発しやすく、また大きくなると腎臓から尿が流れにくくなり、水腎症(すいじんしょう:尿管が何らかの原因で詰まってしまい、腎臓に尿が溜まり拡張してしまう病気)や腎盂腎炎(じんうじんえん:腎臓内の尿が溜まる分に細菌が繁殖し、腎臓に炎症が波及する)といった合併症の原因になります。
結石を繰り返すことで、じわじわと腎機能が低下していくリスクも見逃せません。
心血管への影響|動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞のリスク
近年の研究では、高尿酸血症が血管内皮に炎症をもたらし、動脈硬化の進行を助長することがわかってきました。
これにより、高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まります。
特に、糖尿病や脂質異常症、高血圧などを併せ持つ「メタボリックシンドローム」の方は、尿酸も含めて総合的な生活習慣病の管理が重要です。
痛風だけの問題では済まされず、「全身の病気」につながることを意識する必要があります。
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