リブレって病院で買えるの?保険適用は?

糖尿病治療中の方にとって、血糖値の把握は欠かせません。
最近では、指先から採血する従来の血糖自己測定器(SMBG)ではなく、腕にセンサーをつけて連続測定できる「FreeStyleリブレ2」を利用する人が増えています。
ただし、これまではインスリン注射をしている患者さんにしか保険適用されず、病院での購入は難しい状況でした。
そこで注目されているのが、2024年4月の診療報酬改定で拡充された「選定療養制度」です。
この制度を活用すれば、インスリン注射をしていない糖尿病患者の方でも、病院でリブレを自費購入することが可能になりました。
この記事では、
- 選定療養制度とは何か
- リブレを病院で買うための条件や手続き
- 通販との費用比較と注意点
などを詳しくご紹介します。
FreeStyleリブレ2とは?血糖自己測定器との違い
「FreeStyleリブレ2」は、アボットジャパンが取り扱っている間歇スキャン式の持続グルコースモニタリング(CGM)です。上腕に装着したセンサーで、14日間連続で血糖値の変動を確認できます。
特徴 | 機能 |
測定方法 | 間質液グルコース値の測定 |
センサー装着期間 | 最長14日間 |
毎日の穿刺 | 不要 |
データ確認方法 | リーダーまたはスマートフォン*専用アプリ「リブレリンク」 |
保険適用の条件 | 1型糖尿病患者、2型糖尿病患者で、インスリン注射を1日1回以上行っている患者 |
「選定療養」とは?
選定療養制度とは
「選定療養」とは、保険診療と自費診療を併用することを国が認めた制度です。例えば、個室入院の差額ベッド代などもこの制度に含まれます。
2024年4月より、間歇スキャン式持続血糖測定器(CGM)の自費購入もこの制度の対象となりました。
これにより、インスリン注射を行っていない糖尿病患者も、病院でリブレを自費で購入できるようになりました。
以前までは、混合診療の禁止により病院での提供はできませんでしたが、現在は選定療養に対応している医療機関でのみ可能です。
対象となる人
次の条件に該当する方が、選定療養制度を利用して病院でリブレを購入できます。
- 糖尿病と診断されている
- インスリン注射をしていない
なお、すでに他院で治療中の方でも、選定療養制度に対応している医療機関で診察を受ければ購入可能なケースもあります。
※インスリン製剤の注射をしている方が、保険適用外で追加購入することはできません。
手続きは不要!
患者さん自身が申請書類などを準備する必要はありません。
- 選定療養に対応している医療機関を受診
- 医師の診察を受け、条件を満たしていればその場で自費購入
病院でリブレを買う場合の費用は?
保険適用の場合(インスリン注射をしている人)
自己負担額
保険適用の場合(1割~3割):約1,250~約3,750円(1月に2個支給)
選定療養(自費)の場合
自己負担額
おうちクリニックの場合(別途配送料1,100円)
FreeStyleリブレ2 1個7,500円
FreeStyleリブレ2 2個15,000円
*医療機関によって価格が異なります。
通販サイトの価格・注意点は?
通販サイトでの価格相場
通販サイトでは、以下のような価格帯で販売されています(2025年5月時点)
- FreeStyleリブレ2 1個あたり 約8,500〜9,000円
- 多くのショップが送料無料
注意点:並行輸入品や互換性
通販では並行輸入品が販売されていることもあり、日本版のリブレリーダーと互換性がないセンサーを購入してしまうリスクがあります。
「日本で販売されているFreeStyleリブレセンサーは、日本用にプログラムされているため、日本で販売されているReaderでのみ読み取ることができます。そのため、日本で販売されているFreeStyleリブレReaderを海外で使用する場合においても、日本で販売されたセンサーをご使用ください。海外旅行など長期でお出かけになられる際には、あらかじめ日本で予備のセンサーをご準備いただき、ご持参ください。」
「引用:アボットジャパン合同会社HP よくあるご質問」
病院と通販どちらがいい?自分に合った選び方
入手方法 | 費用(税込) |
病院(選定療養制度) | 1個(14日分) 7500円 *おうちクリニックの場合 別途送料(1,100円) |
通販 | 各サイトの価格による 1個(14日分)約8500~ 送料無料の店舗あり |
医師の指導のもとで安心して使いたい方には、病院での購入が特におすすめです。
「選定療養制度」を活用しよう
これまで、インスリン治療をしていないと病院でリブレを入手できませんでしたが、2024年4月以降は「選定療養制度」により可能になりました。
- 通販で買っていたけれど病院で相談しながら使いたい方
- 自己注射をしていない方で、血糖コントロールをより正確にしたい方
ぜひ一度、選定療養に対応している医療機関で相談してみましょう。