糖尿病で病院に行くべきタイミング

糖尿病の受診タイミングは、症状の重篤度によって大きく3つに分けられます。適切な判断により、重篤な合併症を防ぐことができます。「健康診断で血糖値が高いと言われたけど、いつ病院に行けばいいの?」「最近のどが渇きやすいのは糖尿病?」そんな不安を抱えている方は少なくありません。
糖尿病は「沈黙の病気」と呼ばれるくらい初期症状がなく、気がつかない内に進行するため、気づいた時には重篤な合併症を引き起こしている場合があります。一方で、適切なタイミングで受診すれば、健康な生活を維持することは十分可能です。
この記事では、「いつ」「どのような症状で」病院を受診すべきかを、具体的な数値と症状を交えて分かりやすく解説します。忙しい現代人のために、平日夜間や土日でも相談できるオンライン診療の活用法も併せてご紹介します。
【緊急受診】すぐに病院へ行くべき症状

以下の症状がある場合は、糖尿病の急性合併症の可能性があり、直ちに医療機関を受診する必要があります。
血糖値400mg/dL以上:意識がもうろうとする、呼吸が荒くなるなどの症状を伴います。糖尿病による危険な昏睡状態(糖尿病性ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧症候群)の可能性があり、生命に関わる状態です。
重篤な脱水症状:口の中がカラカラに乾く、皮膚の弾力がなくなる、尿が出なくなるなどの症状。高血糖による脱水が進行した状態で、緊急治療が必要です。
意識障害・嘔吐・激しい腹痛:これらは糖尿病性ケトアシドーシスの典型的な症状です。特に若年者で急激に症状が現れた場合は、1型糖尿病の可能性もあります。
これらの症状がある場合は、躊躇せずに救急車を呼ぶか、直ちに救急外来を受診してください。
【受診推奨】オンライン診療でも対応可能
境界型糖尿病:HbA1c 6.0-6.4%、空腹時血糖110-125mg/dLの範囲。症状はありませんが、将来の糖尿病発症リスクが高いため、定期的なフォローが重要です。
家族歴がある方の予防相談:両親や兄弟姉妹に糖尿病患者がいる場合、遺伝的リスクが高いため、症状がなくても定期的な相談をお勧めします。
生活習慣の改善指導:食事療法や運動療法について、専門医からの継続的なアドバイスを受けることで、糖尿病の発症や進行を予防できます。
これらの段階では、忙しい方でも平日夜間や土日に受診できるオンライン診療が非常に有効です。
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症状から判断する受診タイミング
糖尿病の症状は個人差があり、また重要度も様々です。症状の組み合わせと程度により、適切な受診タイミングを判断しましょう。
見逃せない初期症状チェックリスト

重要度★★★(緊急受診)
「のどの異常な渇き」:1日に3リットル以上の水分を摂取してものどの渇きが治まらない状態。血糖値が200mg/dL以上になると現れやすい症状です。
「夜間頻尿」:夜中に3回以上トイレに起きる、または1回の尿量が異常に多い(500ml以上)。高血糖により腎臓が糖を排出しようとして起こります。
「急激な体重減少」:食事量は変わらないのに1ヶ月で3kg以上減少。インスリンが効かないため、筋肉や脂肪がエネルギー源として分解されている危険なサインです。
重要度★★☆(早期受診)
「慢性的な疲労感」:十分な睡眠を取っても疲れが取れない、階段を登るのがつらいなど。細胞がブドウ糖を十分利用できないことによるエネルギー不足が原因です。
「視力の変化」:文字がかすんで見える、メガネの度数が合わなくなった。血糖値の変動により水晶体がむくむことで起こります。
「手足のしびれ」:靴下を履いているような感覚、正座後のしびれが続くような感覚。糖尿病性神経障害の初期症状で、早期治療で改善が期待できます。
重要度★☆☆(定期相談)
「食後の強い眠気」:昼食後に異常に眠くなる、会議中に意識を保つのが困難。血糖値の急激な上昇と下降により起こる可能性があります。
「皮膚のかゆみ」:特に足の裏や指の間のかゆみ。高血糖により皮膚が乾燥しやすくなり、細菌感染のリスクも高まります。
年代別・性別で注意すべき症状の特徴
20-30代:急激に症状が現れた場合は1型糖尿病の可能性があります。特に体重減少と倦怠感が著明な場合は緊急受診が必要です。
40-50代:生活習慣病の好発年代。高血圧や脂質異常症と併発しやすく、動脈硬化のリスクが高いため、軽微な症状でも早期受診を推奨します。
高齢者:症状を「年のせい」と見過ごしがち。転倒や意識消失などの症状は、低血糖や高血糖による場合があります。
女性特有の注意点:妊娠糖尿病の既往がある方は、更年期前後のホルモンバランスの変化により糖尿病を発症しやすくなります。定期的な検査が重要です。
健康診断結果から判断する受診タイミング
健康診断で糖尿病関連の数値異常を指摘された場合、その数値によって受診の緊急度が決まります。正しい判断で適切な治療につなげましょう。
数値別の緊急度判定
HbA1c値による判定
HbA1cは過去1-2ヶ月の平均血糖値を反映する重要な指標です。
「6.5%以上」:糖尿病型と診断される数値。症状がなくても糖尿病である可能性が高く、1週間以内の受診が必要です。放置すると合併症のリスクが高まります。
「6.0-6.4%」:境界型(糖尿病予備軍)。正常ではありませんが、生活習慣の改善により進行を防げる段階です。1ヶ月以内に受診し、食事・運動指導を受けることを推奨します。
「5.6-5.9%」:正常高値。まだ糖尿病ではありませんが、将来のリスクがやや高い状態。年1-2回の定期検査と生活習慣の見直しが大切です。
空腹時血糖値による判定
10時間以上絶食後の血糖値で判定します。
「126mg/dL以上」:糖尿病型。HbA1cの結果と合わせて総合的に判断しますが、早期受診が必要です。
「110-125mg/dL」:境界型。インスリンの働きが低下している可能性があり、食事療法や運動療法の指導を受けるべき段階です。
「100-109mg/dL」:正常高値。まだ正常範囲内ですが、生活習慣の改善を心がけ、年1回の検査継続が重要です。
何科を受診すべき?診療科の選び方
糖尿病の症状や状況によって、最適な診療科は異なります。適切な診療科を選ぶことで、効率的で質の高い医療を受けることができます。
症状・状況別の適切な診療科
内科・糖尿病内科:最も一般的な選択肢で、糖尿病の診断から治療まで包括的に対応できます。特に初回受診や複数の症状がある場合に適しています。血糖値の管理、合併症の予防、生活習慣の指導まで総合的なケアを受けられます。
内分泌代謝科:ホルモン異常を伴う複雑な糖尿病、1型糖尿病、妊娠糖尿病などの専門的な治療が必要な場合に適しています。他の内分泌疾患(甲状腺疾患など)を併発している可能性がある場合も、この科での受診が推奨されます。
眼科:視力低下、視界のぼやけ、飛蚊症などの目の症状が主体の場合。糖尿病網膜症の早期発見・治療に特化しており、失明予防のための専門的な検査・治療を受けられます。
泌尿器科:頻尿や残尿感が主な症状の場合。ただし、糖尿病による症状か前立腺疾患によるものかの鑑別が重要なため、まず内科での相談をお勧めします。
かかりつけ医:普段から通院している医師がいる場合、まずは相談してみましょう。必要に応じて専門医への紹介を受けることができ、継続的なケアの観点からも有効です。
オンライン診療のメリット・適用範囲
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オンライン診療が適している場合
- 境界型糖尿病の定期フォロー
- 生活習慣改善の継続指導
- 薬の効果確認と調整(継続処方の場合)
- セカンドオピニオンの相談
- 平日の受診が困難な方の相談
対面診療が必要な場合
- 初回の詳細な検査(血液検査、尿検査、心電図など)
- 緊急性の高い症状がある場合
- 合併症の精密検査(眼底検査、神経伝導検査など)
- インスリン導入などの複雑な治療開始時
ヤックルのオンライン診療の特徴:平日は夜22時まで、土日も対応しており、仕事で忙しい方でも気軽に相談できます。初回相談から継続的なフォローまで、患者様の生活スタイルに合わせた柔軟な診療を提供しています。
まとめ
糖尿病で病院に行くタイミングは、症状の重篤度と検査数値により決まります。本記事でご紹介した判断基準を参考に、適切なタイミングでの受診を心がけましょう。
緊急受診が必要な場合:血糖値400mg/dL以上、意識障害、激しい脱水症状などの症状がある場合は、直ちに医療機関を受診してください。
早期受診が推奨される場合:HbA1c 6.5%以上、空腹時血糖126mg/dL以上の数値異常や、糖尿病の三大症状(多尿・多飲・体重減少)が現れた場合は、1週間以内の受診をお勧めします。
定期的な相談が有効な場合:境界型糖尿病、家族歴がある方の予防相談、生活習慣の改善指導については、オンライン診療を活用することで継続的なケアが可能です。
糖尿病は早期発見・早期治療により、健康な生活を維持することができる疾患です。症状がないからといって安心せず、定期的な検査と適切なタイミングでの受診を心がけてください。
ヤックルでは、平日夜間・土日も対応可能なオンライン診療により、皆様の健康管理をサポートしています。糖尿病に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。早期の相談が、あなたの健康な未来を守る第一歩となります。