舌下免疫療法とは?3分でわかる基本知識

アレルゲンを少量ずつ投与する根本治療

舌下免疫療法は、スギ花粉やダニアレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量ずつ体に取り入れ、免疫を慣らしていく根本治療です。
症状を一時的に抑える薬とは異なり、アレルギー反応そのものを起こしにくい体質へ改善していくことを目的としています。
舌の下に薬(アレルゲンエキス)を毎日投与し、3〜5年ほど継続することで効果が安定します。
対象は「スギ花粉症」と「ダニ(ハウスダスト)によるアレルギー性鼻炎」で、どちらも保険適用されています。
治療中の先輩に教わる!舌下免疫療法のアレコレ

対象者:舌下免疫療法を治療している男女50名
調査方法:Webアンケート
本コンテンツは、舌下免疫療法を体験された50名の方へのWebアンケートをもとに作成しており、統計学的に有効なサンプル数に基づく調査ではありません。
また、治療効果や副作用の有無を保証するものでもありません。
「こんな体験をした方もいるんだ」「自分もこうなるかもしれない」といった目安や参考情報のひとつとして、気軽に楽しんでご覧いただければ幸いです。
1年以上服用で治療効果実感80%

独自のアンケート調査によると、1年以上服用すると80%以上の方が治療効果を実感すると答えられました。1年未満でも半数以上の方が治療効果を実感しているという結果となりました。そもそも3~5年の服用継続が必要な治療ですが、1年目から一定の効果が得られる可能性が高いです。
舌下治療で大変だったことは?

舌下治療は、毎日決まった時間に薬を服用する必要があり、長期的な継続が難しいと感じる方が少なくありません。また、服用初期には口の中のかゆみや腫れなどの軽い副作用が出ることもあり、不安を感じるケースもあります。
さらに、忙しい日常の中で服用をうっかり忘れてしまったり、治療を長く続けることでお薬代の負担を感じる方もいます。
舌下治療で副作用はありましたか?

84%の方が副作用を経験していました。どのような副作用が多かったのでしょうか。
どのような副作用がありましたか?

主な症状としては、「喉・鼻・目のかゆみ」や「口の中のイガイガ感」「耳の中のかゆみ」「口内炎」「舌の裏側の腫れ」など、口腔内や粘膜の違和感を訴える方が中心でした。また、一部では「顔や首まわりの皮膚のかゆみ」や「微熱・倦怠感」といった全身症状を感じた方もいました。
副作用が出た時期は、最も多かったのは「服用から1週間以内」で36%、続いて「2週間以内」が17%です。
つまり、半数以上の方が1か月ほどで副作用が治まると感じています。中には数週間で症状が気にならなくなる方もおり、最初の数週間〜数か月が乗り越えどころといえそうです。
途中で治療を止めてしまった人はいる?

重い副作用などの理由から、治療を中断された方もいらっしゃいました。
・動悸や息切れなど、心臓がドキドキするような強い副作用が出て、開始から1週間で医師の判断により中止となったケース
・約2カ月間、副作用が続き仕事に支障をきたしたため、医師と相談のうえ一時的に治療を休止したケース
・通院の負担が大きくなり、途中で治療を中断してしまったケース
舌下治療経験者からのメッセージ

実際に舌下免疫療法を続けている方々から、これから始める方へのアドバイスをいただきました。治療を続ける上での工夫や、体験から感じたことをご紹介します。
通いやすいクリニックを選ぶことが大切です。
毎月1回の処方が必要になるため、自宅や職場から通いやすい病院や、相談しやすい先生のもとで始めると無理なく続けられます。
通院は少し面倒でも、それ以上に生活の質が上がりました。
花粉症で発熱するほどつらい方には、ぜひおすすめしたいです。症状が軽くなるだけで毎日の快適さが全然違います。
続けるコツは「習慣化」です。
毎日のルーティンの中に舌下薬の服用を組み込むと忘れにくくなります。継続は大変ですが、しっかり続けることで大きな改善が感じられます。
家族で取り組むのも励みになります。
私は治療を始めて1年ほどでまだ大きな変化はありませんが、10歳の息子は4年目で劇的に改善しました。効果が実感できるまで時間がかかっても、最低3年間は根気強く続けてほしいです。
始める時期にも注意が必要です。
私は仕事が忙しい時期に始めてしまい、口内炎が多く出て途中で断念しました。副作用が出ても無理のない時期に始めるのがおすすめです。
最初はかゆみなどの違和感があっても、次第に慣れます。
服用初期はつらく感じることもありますが、毎日続けているうちに慣れてきます。次の花粉シーズンが驚くほど楽になるので、ぜひ頑張ってみてください。
重い花粉症の方には特におすすめです。
日常生活に支障が出るほど症状が重い方には向いていますが、軽度の方は市販薬で十分な場合もあります。
長期治療だからこそ、自分のペースを作ることが大切です。
舌下治療は最低3年間続ける必要があります。服用のタイミングを決めてルーティン化することで、無理なく継続できます。服用前後2時間は運動や入浴を控える必要があるため、最初は時間調整が大変ですが、次第に慣れます。私も夫も9歳の子どもも、一緒に続けています。
費用はいくら?保険適用後の自己負担額
月々の費用シミュレーション
項目 | 費用(3割負担) |
---|---|
再診・処方料(病院で) | 約700円 |
お薬代(シダキュア) | 約1,500円 |
調剤調(薬局で) | 約500円 |
月額合計 | 2,700円 |
舌下免疫療法薬(シダキュア/ミティキュア)は、多くの医療機関で30日(1か月)処方が一般的です。
これは、副作用の有無を定期的に確認するなど、患者さんの安全性を担保する目的もありますが、同時に経営的な理由から来院頻度を高めているケースも少なくありません。
その結果、毎月の通院ごとに再診料や処方料がかかり、さらに薬局での調剤料も都度発生します。移動や待ち時間などの時間的コストを含めると、患者さんの負担が大きくなりがちです。
実際に、「長く治療を続けていて特に医師と話すこともないのに、1か月分しか処方してもらえない」というお声も多く聞かれます。
ヤックルでは、こうした負担を減らすために原則として90日(3か月)処方を推奨しています。
3か月に一度の通院でまとめてお薬を受け取ることができるため、通院回数の削減と費用負担の軽減の両立が可能です。
忙しい方でも無理なく続けられるよう、治療の継続をサポートする体制を整えています。
5年間で4万円の差。オンライン診療の費用対効
シダキュアによる舌下免疫療法を毎月通院で続けた場合、5年間で約16万円前後の医療費がかかります。
一方、ヤックルのオンライン診療では、同じ5年間でもおよそ12万円程度に抑えることができます。
「3か月まとめ処方なのに、そこまで大きな差がないのでは?」と思われるかもしれません。
その理由は、シダキュア自体のお薬代が高価であることにあります。
具体的には、シダキュア5,000JAUは1錠あたり約150円。
保険適用で3割負担とすると、自己負担は1錠あたり約50円となります。
これを5年間(1,825日)続けると、お薬代だけで約9万円にのぼります。
つまり、治療にかかる費用の大部分を占めるのは薬剤費であり、
この薬の価格はヤックルでも他の医療機関でも変わらないという点がポイントです。
とはいえ、月に一度の通院と比べると、5年間でおよそ4万円の差が生じます。
さらに、通院頻度は3分の1に減るため、時間的な負担も大きく軽減されます。
費用だけでなく「続けやすさ」という点でも、ヤックルのオンライン診療は多くの支持を頂いております。
副作用と安全性|リスクを正しく理解
軽度の副作用について
服用初期(1〜2週間)には、口や喉の粘膜に一時的な違和感が生じることがあります。
代表的な症状は次のとおりです。
- 口の中のかゆみ・腫れ・違和感
- のどのイガイガ感、咽頭の不快感
- 舌の下や唇の腫れ
- 軽い口内炎
- 耳のかゆみ、目・鼻の違和感
これらは多くの場合、1か月以内に自然に落ち着く軽度の症状です。
実際、アンケートでも約66%の方が「1か月以内に副作用が終わった」と回答しています。
症状がつらい場合は自己判断で中断せず、医師に相談のうえ服用量の調整などを行うことで、多くの方が治療を継続できます。
重篤の副作用(アナフィラキシー)について
ごくまれに、全身にアレルギー反応が起こる「アナフィラキシー」が報告されています。
ただし、重篤な副作用の発生頻度は非常に低く、安全性は高いとされています。
販売元の鳥居薬品の集計(〜2025年6月30日時点)によると
- シダキュア(スギ花粉):推定約88万人の使用者のうち、
アナフィラキシーショックは 1件(初回投与時)
重篤なアナフィラキシーは 17件(多くは初期1〜3週目に発症) - ミティキュア(ダニアレルギー):推定約93万人の使用者のうち、
アナフィラキシーショックは 1件(開始12日目)
重篤なアナフィラキシーは 29件(主に初期3週以内に発症)
いずれも死亡例は確認されていません。
発症の多くは治療開始直後にみられ、適切な医師の指導下で管理することで安全に治療が継続できます。
治療の流れ|開始から維持期まで5ステップ
Step1:受診可能な人の条件チェック
- ✅ 5歳以上
- ✅ スギ花粉症またはダニアレルギーと診断済み
- ❌ 重度喘息・妊娠中・特定薬剤服用中の方は不可
Step2:アレルギー検査で原因を特定
血液検査または皮膚テストを行い、どのアレルゲンに反応しているかを確認します。費用は約3,000〜5,000円ほど。*対面病院で行います、ヤックルでは対応しておりません。
Step3:治療開始の最適時期
- スギ花粉:6〜12月ごろ(花粉が飛散する前が理想です)
- ダニ:通年で開始可能
Step4:初回投与(院内で30分観察)
初回のみ医療機関で服用し、安全性を確認します。*対面病院で行います、ヤックルでは対応しておりません。
Step5:自宅での毎日服用
服用は起床後すぐがおすすめ。服用後2時間は運動や入浴を避けるよう指導されます。
続けられる?3年継続のための実践的コツ
挫折しやすいポイントと対策
挫折理由 | 対策 |
毎日の服用が面倒 | アラーム設定・歯磨きとセット |
効果実感まで時間がかかる | 症状日記で変化を可視化 |
通院が負担 | オンライン診療を活用 |
継続者が実践した工夫
- 家族と一緒に始めて励まし合う
- 薬に日付を書いて管理
- 朝のルーティンに組み込む
向いている人・向かない人チェックリスト
こんな人におすすめ
☑ スギ・ダニが原因と特定済み
☑ 中等度〜重度の症状がある
☑ 毎日の服薬を継続できる
☑ 根本的な体質改善を望む
慎重に検討すべき人
☑ 複数のアレルゲンがある
☑ 軽症で薬で十分
☑ 妊娠中・授乳中
☑ 継続に自信がない
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